燃料電池とは??
燃料電池は、補充可能な何らかの負極活物質(通常は水素)と正極活物質となる空気中の酸素等を常温または高温環境で供給し反応させることにより継続的に電力を取り出すことができる発電装置である。
装置内の固定量の活物質を使用することで電気容量に限界のある一次電池や二次電池と比べ正極剤、負極剤共に補充し続けることで電気容量の制限なく放電を永続的に行うことが可能な点で大きく異なる。
熱機関を用いる通常の発電システムと異なり、化学エネルギーから電気エネルギーへの変換途上で熱エネルギーや運動エネルギーという形態を経ないため、熱機関特有のカルノー効率に依存しないことから発電効率が高い。
また、システム規模の大小にあまり影響されず、騒音や振動も少ない。
そのため、ノートパソコン、携帯電話などの携帯機器から、自動車、鉄道、民生用・産業用コジェネレーション発電所、軍事兵器まで多様な用途・規模をカバーするエネルギー源として期待されている。
地球温暖化について
地球温暖化とは、地球表面の大気や海洋の平均温度が長期的に見て上昇する現象である。
地球温暖化は、人間の産業活動に伴って排出された温室効果ガスが主因となって引き起こされているとする説が主流である。
『気候変動に関する政府間パネル』によって発行されたIPCC第4次評価報告書によって、人為的な温室効果ガスが温暖化の原因である確率は「90%を超える」とされる。
IPCC第4次評価報告書(AR4)は現在世界で最も多くの学術的知見を集約しかつ世界的に認められた報告書であり、原因に関する議論が行われる場合も、これが主軸となっている。
原因の解析には地球規模で長大な時間軸に及ぶシミュレーションが必要であり、膨大な計算量が必要である。
計算に当たっては、直接観測の結果に加え、過去数万年の気候の推定結果なども考慮して、様々な気候モデルを用いて解析が行われる。
解析の結果、地球温暖化の影響要因としては、環境中での寿命が長い二酸化炭素・メタンなどの温室効果ガスの影響量が最も重要であるとされる。
この他、エアロゾル、土地利用の変化など様々な要因が影響するとされる。
こうした解析においては、科学的理解度が低い部分や不確実性が残る部分もあり、それが批判や懐疑論の対象になる場合もある。
しかしこのような不確実性を考慮しても、温暖化のリスクが大きいことが指摘されている。
地球温暖化の影響に関しては、多くの事柄がまだ分析中である。
しかしその中でもAR4、およびイギリスで発行されたスターン報告が大きな影響力を持つ報告書となっている。
日本への影響については、国立環境研究所などによる予測が進められている。
地球温暖化による影響は広範囲に及び、「地球上のあらゆる場所において発展を妨げる」と予想されている。
その影響の一部は既に表れ始めており、IPCCなどによるこれまでの予測を上回るペースでの氷雪の減少などが観測されている。
AR4 WG IIによれば、地球温暖化は、気温や水温を変化させ、海水面上昇、降水量の変化やそのパターン変化を引き起こすとされる。
洪水や旱魃、猛暑やハリケーンなどの激しい異常気象を増加・増強させる可能性がある。生物種の大規模な絶滅を引き起こす可能性も指摘されている。
大局的には地球温暖化は地球全体の気候や生態系に大きく影響すると予測されている。
ただし、個々の特定の現象を温暖化と直接結びつけるのは現在のところ非常に難しい。
こうした自然環境の変化は人間の社会にも大きな影響を及ぼすと考えられている。
真水資源の枯渇、農業・漁業などへの影響を通じた食料問題の深刻化、生物相の変化による影響などが懸念されており、その影響量の見積もりが進められている。
AR4では「2-3℃を超える平均気温の上昇により、全ての地域で利益が減少またはコストが増大する可能性がかなり高い」と報告されている。
スターン報告では、5-6℃の温暖化が発生した場合、「世界がGDPの約20%に相当する損失を被るリスクがある」と予測し、
温暖化ガスの排出量を抑えるコストの方が遙かに小さくなることを指摘している。
現在進行中の対応
地球温暖化の影響は上記のように地理的にも分野的にも広い範囲におよぶため、それに対する対策もまた広い範囲におよぶ。
根本的な対策として温暖化ガスの排出量の削減などの緩和策の開発・普及が進められているが、世界全体ではまだ排出量は増え続けており、現状よりもさらに大規模な緩和を目指した努力が行われている。
エネルギー
- イギリスや旧東欧圏を含む欧州を中心に再生可能エネルギーの普及が強力な政策と共に進められている。米国でもカリフォルニア州などを中心に積極的な導入の動きが見られる。
- 原子力発電を緩和手段として普及させる動きもある。
- 水素エネルギーの開発が各国で行われている。
- 燃料電池や新型蓄電池などエネルギー貯蔵手段の開発が活発に行われている。
- 電気自動車、水素自動車、バイオ燃料などの開発が活発である。
省エネルギー
- 自動車の燃費や窒素酸化物の排出量に対して各国で規制が強められている。
- 家電製品などの消費エネルギー量に対して各国で規制が強められている。
日本国内の政策
日本国内での温暖化対策に関する政策は、京都議定書での削減目標(1990年比で6%減)を達成できず、逆に基準年に対して8.7%増(2007年度)となり、7000億円から数兆円の排出権購入が必要になるのではないかと危惧されている。
洞爺湖におけるサミット開催を控え、2007年頃から日本においても温暖化ガス排出量の削減目標を設定する動きがみられた。
2008年1月には福田康夫元首相によってクールアース推進構想が発表され、2050年までの長期目標が示された。
2008年6月には福田ビジョンによって2020年までに削減可能な量の見通しや具体的対策の内容が一部示された。
これらについては前向きな評価もある一方、目標値が低くて政策的措置も伴っていないと指摘されるなど、内外から厳しい批判も見られた。
2008年10月に政府としての中期目標の検討が始められたが、2008年12月の時点ではコストを恐れる意見が相次いだ。
世論調査では1990年比で7%減(2005年比14%減)を支持する意見が最も多く見られた。
議論の末、2009年6月には2020年の温室効果ガス削減の中期目標を「真水」分で1990年比で8%(2005年比で15%減)とする方針が発表された。
これは外国からの排出枠購入や森林による吸収分を含まない数値である。日本の目標に対しては、国内外から様々な反応が出ている。
産業への影響を懸念する声の一方でビジネスチャンスを指摘する声、また削減目標を評価する一方で削減幅の不足を指摘する意見なども見られる。
2050年の長期目標としては、「60%〜80%削減」などが検討されている。
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